2010年4月18日日曜日

風の旅人8号

生物の領域

生物(いきもの)として生きることは
いつか死ぬことである
定められた時間のなかを、変化していくことである
経験を積み重ねて
物事の理(ことわり)に近づいていくことである
生きているものらは
周りの気配に反応する繊細なメカニズムを持ち
なるべくしてなる方向を模索するように
息を吸ったり吐いたりしながら
右や左に動いたり
じっと立ち止まったりしている
古代も現代も、おそらく未来も
地球上の生物(いきもの)というのは
死んでも何かとつながっているが
生きていても、何かと隔たっている
生きて完全になることは
永久にない

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